科学を楽しむ心や学習意欲、それは驚きと感動に満ちた体験から生まれます。
日本の子どもの理科離れを解消するために必要なこと、それは「見て触って試して考える」体験型科学教育です。
アクティブラーニング先駆者のリアルサイエンスでは、体験型の科学教育プログラムを開発・普及させ、科学を通じて国際社会に貢献できる人材を育成します。
これからの社会で、子どもたちに求められる能力とは?
この難問に対する答えは容易には見つかりません。
しかし、例えば「知識の習得よりも知識を活用する能力」あるいは「問題を発見し、解決する能力」は、分野を問わず重視されるべき能力だと考えます。
子どもたちに「既存の知識を有機的に結びつけ、未知の課題を解決させる力」を身につけさせたい。
そう考えたとき、私たちが着目したのが「リアルサイエンス(体験型科学教育)」でした。
本物の科学に実際に触れることを通じて、単に知識や学力だけでなく、創造力や行動力までも身につけさせようとする理念には、大いに共感するところがありました。
1990年代以降、私たちは「リアルサイエンス(体験型科学教育)」の普及に向けた活動に力を注いできました。
アメリカで20年以上の歴史を持つ体験型科学教育プログラム「GEMS」を日本に紹介し、2007年までに約30,000人の子どもたちにプログラムを提供、同時に約1,000人の指導者を養成した実績があります。
そしてこのたび、多くの皆さまにご賛同・ご協力いただき、新たに「体験型科学教育研究所」としてスタートを切ることができました。
今後は、GEMSのみならず、FOSSなどの体験型科学教育プログラムの普及・啓蒙を進め、
「誰でも、いつでも、どこでも」気軽に科学と触れあえる、日本型の体験型科学教育プログラムの開発・確立を目指してまいります。
体験型とは机上の学習にとどまらず、実験、観察、モノづくりなどの体験を通して「五感を使って学ぶ」学習法(教育方法)のことで、以下の3つの活動を行なっています。

1)リアルサイエンスマイスター養成講座の開催
  主な対象者:教員
2)学校出前授業、科学教室、親子理数ワークショップ
  対象者:児童、生徒、親子
3)教材開発学校教育に合わせた体験型理数教育の指導書
  <ハンズオンブック>の開発

GEMSは、日本では「パッケージプログラム」と紹介されることがあります。
教師用ガイドは「酸性雨」「地球温暖化と温室効果ガス」「海流」「たった一つの海」などのテーマ別に用意され、4~10コマ程度の授業で連続して学ぶように構成されています。
これらのガイドは、作成に3年かかることもあり、現場のフィードバックを受けながら、丁寧に編集されています。
2001年には、全米教育省から「将来有望な科学教育カリキュラム」として表彰されました。
ストーリー性とプロセスを重視したGEMSの学び方は、実際に多くの子供たちの理科や数学に対する「苦手意識」を消し去ってきました。
大阪府池田市では、教育委員会の依頼のもと、市内すべての小学校でGEMSを取り入れました。
国が理数離れ対策のために始めたSSH(スーパーサイエンスハイスクール)では、指定校であった新潟南高校の依頼で、3年間理科と数学の授業を行いました。
また、SPP(サイエンスパートナーシップ)では、神奈川県の座間高校の総合学習として、環境教育をテーマに授業を行いました。
私たちは「出前授業」と称して、毎年、東京周辺の多くの小学校に出かけていき、子供たちと接しています。
体験型科学教育研究所では、NPO法人「ティーチングキッズ」の実績を基盤に、引き続き学校教育支援を重点的に進めていまいります。